【ブリストル大学〈英国〉社会・政治・国際学研究科上級講師 山下順子さま】
ダブルケアを多くの人に知ってもらうこと。シンプルだけど最も大事なことです。
わたしたちの経験は「言葉」があたえられることで、納得できることがあります。同じ経験を持つ人と集い、語らい、お互いを思いやることができます。それぞれの声が集まれば、大きな声となって支援体制につながります。 ダブルケア月間の目標「ダブルケアをもっと多くの人に知ってもらいたい。全国のダブルケアの支援の輪をつなげて広げたい」に賛同します。
ダブルケアは一人ではできません。ケアは立派な社会貢献で労働です。それをダブルでやるのなら、支援のネットワークが必要です。 この10年間、それぞれの地域でそして全国を行脚しながら着実にダブルケアの周知を広めてきた実行委員の方々。ダブルケア月間プロジェクトの発展を期待しています。
【武蔵野大学人間科学科社会福祉学科教授 渡邉浩文さま】
ダブルケアの当事者の方からお話を伺う中で、育児と介護、ご自身の仕事と、多くのことを一人で抱えながらも、十分なことができていないという罪悪感から自分を責めて苦しんでおられる姿に胸を痛めました。一方で、ダブルケアという言葉がきっかけに、つながりの輪が広がっていること、そのつながりを通して癒され、勇気づけられている当事者の皆さんの姿にも感銘を受けました。
これまで活動を続けられてきた実行委員の皆様に心から敬意を表したいと思います。
そして、ダブルケアを知ってもらい、つながりの輪を広げていくこの「ダブルケア月間」に賛同します。本プロジェクトの成功と発展を心から祈念いたします。
【DC NETWORK代表 寺田由紀子さま】
私がダブルケアという言葉を知ったのは、2018年の春。実は割と最近なのです。
ここ数年、妊娠中の女性に「産後、どなたがサポートしてくださいますか?」と尋ねると、「両親も高齢で老老介護をしており、誰も頼る人がおりません。私が両親を介護しなくてはならなくなるかもしれません。」とおっしゃる方が増えてきたような印象を持っていました。
育児だけでも大変なのに、介護も重なったらどれだけ大変になるのだろうか、産後の身体を休める時間もとれないのでは・・・と心配になったことがきっかけです。
育児と介護が重なる方を対象とした支援や研究はあるのだろうか?
みつけた言葉が、相馬直子先生と山下順子先生が名付けた「ダブルケア」でした。
言葉を知ると、意識が変わります。意識が変わると、視野が広がります。そして行動が変わります。私は、ダブルケア支援に取り組まれていらっしゃる方々と関わりを深めていきました。
ダブルケア。ケアが重なっている訳ですから、その複合しているケアを誰かと一緒に担うことができれば、大きな力になります。
しかし、私が出会い、お話を伺う機会が多かったのは、圧倒的に女性でした。ダブルケアを担う男性は、果たしてどのくらいいらっしゃるのでしょうか。そもそも、ケアは、家族だけが頑張っておこなわなければならないものなのでしょうか。
日本においては、まだまだケア役割を担うのは女性であるという根強い考えがあります。そのため、女性が「育児や介護は私の役目だから」と全てを背負ってしまうことも多くあります。
また、積極的にケアに関わろうとする男性が、その価値観の狭間で苦しんだりすることがあります。ケアを行っていること自体を、誰にも言えないでいる男性も少なくないのです。
ケアは人が生きていくための営みであり、誰もがケアされた経験を持っています。ケアされることは当たり前。ならば、ケアすることも当たり前になるはずです。
性別問わず、「ケア」が当たり前の社会になりますように。ダブルケアラーに対する理解と支援がより一層進むと、誰もが生きやすい社会になると思います。
「ダブルケア月間」が、育児や介護といった「ケア」への理解を深め、全ての人にとって、ケアを「自分事」として考えるきっかけになることを願っております。
【NPO法人となりのかいご代表 川内潤さま】
介護のご相談を伺う中で、私が出会ってきたダブルケアの当事者の方々は、目の前のことに対応するので精一杯で孤立化していました。
「なぜ私ばかり、、、」と落ち込んでいたり、「私がとにかく頑張らなければ」とさらに自らを追い込んでいました。
そんなとき、同じ体験をしている仲間がいて、当事者同士がつながる場があれば、どれだけ救われることでしょうか。
多問題社会の日本を心穏やかに過ごすためにも「ダブルケア月間」の取り組みを応援させていただきます。
【NPO法人ファザーリング・ジャパン理事 川島高之さま】
子育てする男性は増えてきました。
とても良い傾向ですね。
ただし実態はどうでしょうか?
男性の育休率はまだ10%台だし、妻の家事・育児時間は夫の数倍です。
子育てだけでも男女格差(女性の負担)が大きく、女性のキャリア断念・孤立化・虐待などにもつながっています。
これが、子育てと介護などダブルケアとなったら、どうなってしまうでしょうか?
男性が今以上に子育てや介護などの「ケア」に時間を取ること。
そのためには、男性本人のみならず、彼の上司の意識改革も必要なこと。
この2点が、ダブルケアなどこれから本格的に迎える「大介護時代」には不可欠となるでしょう。
是非、ダブルケアについての学びや啓発などを行っていくクラウドファンディングに、ご協力下さい。上野千鶴子さんと私が帯に一言そえた書籍「育児・介護のダブルケア」も返礼品の一つです。
【NPO法人ファザーリング・ジャパン東北理事 後藤大平さま】
想像してみてください。
ある日突然、あんなに元気だった父の足が動かなくなったら。
ある日突然、部下のエース社員が「育児と母の介護と両立することはもう限界です。辞めさせてください…」と言ってきたら。
働けども収入は伸びず、既に育児と仕事の両立でも手一杯な共働きの我が家。キャパオーバー気味な所に、突然介護というボールも投げ込まれたら…。そしてその負担を自分の愛するパートナーがたった一人で背負うことになったら…。
いやいや、自分たちにはそういったことは起こらないよ!と思いたいのが本音ではありますが、既に日本の人口の3.5人に1人は高齢者。この比率は今後ますます増えるため、「介護と様々な両立」という課題は、既に組織や個人関係なく、「私たちみんなが直面するかもしれない課題」と言えます。
その中でも、一般的にダブルケアと呼ばれる状態は、育児先行で介護が突然滑り込んでくるというのが主な傾向です。普段から子育てをパートナー同士が協力できていなければ「介護も始まっちゃった!」という時に、その負担をパパママのどちらかが一人で担ってしまうことになりかねませんし、柔軟な働き方が出来なければ、転職や離職のリスクも増えます。
私達ファザーリング・ジャパン東北は「笑っているパパを東北にも!」というビジョンのもと、様々な活動を行っていますが、ダブルケアの問題は、今後ますますパパママの抱える課題の中でも存在感を増していくと考えています。
この問題を男女ともに重要な社会課題としてとらえ、男女ともに柔軟な働き方の選択が出来るような働き方が、近い未来に実現出来たら。古来の性別役割意識に囚われず、それぞれが選択・協力して、育児も介護もパートナーと手を取り合って乗り越えられるような方が一人でも多くなったら。
きっと今よりもいい未来を子供たちに残していけるのではないでしょうか。
そんなことを、より多くの方々がそれぞれの立場で考えるきっかけの一つになるだろう「ダブルケア月間」の実現。法人としての後藤というよりも、「同じくダブルケアに向き合う可能性を秘めた一人のパパ」として、自分にできることは何かを考え、行動し、実行委員会の皆様を応援していけたらと思います。
【NPO法人孫育て・ニッポン代表 棒田明子さま】
妊婦さんや子育て中のママパパとのやりとりのなかで、「お母(父)さんが倒れた…」という声を、聞く機会が決して少なくありません。 ㅤ
子育てと介護、そして、そこに自分の仕事…。 ㅤ
産後について、「知って、備えて、仲間(応援者)をつくる」をいつもお話ししていますが、介護も同じ。 ㅤ
この機会に、介護のこと、ダブルケアのこと、予習しておきませんか?
今後、私たちも「孫育て×親の介護×仕事のトリプルケア(グランドダブルケア)」や「パパと介護」について取り組んでいきます。
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